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第1話 渋滞はだれのせい?
道路は大渋滞中。患者を乗せた救急モルカーも動けない。どうするポテト!?
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第2話 銀行強盗をつかまえろ!
銀行強盗にシロモが乗っ取られた?!追いかけるパトモルカーとのチェイスが始まるが…!?
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第3話 ネコ救出大作戦
暑い夏の日。レストランに停車したアビーの中には、まだドライバーの飼い猫がいて…!?熱中症からネコを助けなくちゃ!
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第4話 むしゃむしゃおそうじ
ドライバーがポイ捨てしたゴミを食べてしまうテディ。調子に乗ったドライバーは、走行中にどんどんゴミを捨てていく。ところが…
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第5話 プイプイレーシング
モルカーたちのレース。実はコースにはたくさんの罠が…。位置について、レーススタート!
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第6話 ゾンビとランチ
ゾンビから逃げるシロモとテディ!武装して逆にゾンビを追いかけると、ハンバーガーモルカーにげきとつしてしまう。二匹とゾンビは転がったハンバーガーを奪い合うが――
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第7話 どっきり?スッキリ!
冒険帰りのとあるモルカー。その体は泥まみれ。どうにかきれいになってほしいモルカーたちが思いついたのは――。
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第8話 モルミッション
囚われたモルカーを助け出せ!迫りくる追手!ミサイル!大爆発!? 大アクション巨篇。
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第9話 すべってサプライズ
雪が降った日、モルカーたちはうまく走れない。そんな時、プロポーズしようとしている男性が!モルカーミュージカルが幕を開く!
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第10話 ヒーローになりたい
ヒーローに憧れるアビー。念願だった初心者マークが取れた日、なんと美少女キャラクターの痛車にされてしまう。落ち込むアビーの前に、木から降りられなくなった子ネコが!
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第11話 タイムモルカー
博士によって開発されたタイムモルカーが、恐竜時代へやってくる。原始人に襲われそうになったところに現れたのは…モルカーの先祖?!
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第12話 Let’s!モルカーパーティー!
ドライバーが寝てしまったら、夜はモルカーたちのもの。パトモルカーもDJモルカーもやってきて、みんな集合!レッツモルカーパーティー!
見里 朝希監督 インタビュー
商業アニメ初監督作品とのことですが、決まった時のお気持ちはいかがでしたか。
大勢の人に見て頂ける作品、しかもオリジナルを作らせて頂けることになり、本当にありがたく、嬉しく思いました。それと同時に、これまでシリーズものを作った経験が無かったので、本当に12話分も作り切ることができるのかという心配もありました。素晴らしいスタッフの方々の協力のお陰もあり、何とか完成出来て今は安心しています。
今回の制作で、これまでの制作との違いを感じたのはどのようなところですか。
これまで音関係以外は1人でアニメーションを作っていましたが、今回は12話分もあるとのことでスタッフを集めました。大勢の人たちと楽しく作ることができ、こんなにも監督らしい経験をしたのはこれが初めてかもしれません。
美術制作や撮影、お話づくりなどに関しても、新しい挑戦を大いにできた作品になりました。
1本当たり決められた尺で、12本の連作シリーズでしたが 難しかったところはどんなところですか。逆に面白かったところはどんなところでしょうか。
1本2分40秒という決められた尺の中に如何に濃い物語を入れるか、大変悩みました。物語を思いついても、大抵5分超えるようなお話ばかりだったので、要素を削ぎ落し、分かりやすく纏める作業で苦労しました。その分、12本とも飽きのこない作品が出来上がったと思います。 このシリーズでは、5匹のモルカーがレギュラーとして登場します。今後色んな種類のモルカーが活躍して欲しいという気持ちを込めて、お話によって主人公が変わるオムニバス形式を選びました。幅広いシチュエーションや世界観を表現でき、楽しかったです。
《ストップモーションアニメという手法》
なぜストップモーションアニメという手法で制作を続けているのでしょうか。
元々人形が好きだったこともありますが、手で直接触って感覚的に動かすことで、キャラクターに命を吹き込むスタイルが自分に合っていると思ったからです。
ストップモーションアニメの魅力はなんでしょうか。
最大の魅力は手作り感だと思います。
物の質感や動きだけでストップモーションの魅力を十分に伝えられると思いますが、最近はCGでも現実と区別がつかないくらいリアルな映像が作れるようになり、わざとフレーム数を減らすことでストップモーションっぽく見えるCGアニメ作品も登場するようになりました。
しかし、ストップモーションというアナログな手法だからこそ取り入れられる遊び心も存在すると思います。例えば、モルカーの作中に登場する木の葉っぱは毛糸で作られていますし、ビームや爆発は懐中電灯と綿だけで表現しています。このような手作り感は、どんなに技術が進化しても変わらないストップモーションの魅力ではないでしょうか。
今の時代、“完璧”を目指しすぎない方がかえってコマ撮りらしさを表現できるのではないかと思っています。そう考えると少し気楽ですね(笑)
ストップモーションアニメを制作する面白さ、難しさを教えていただけますか。
1秒間で24枚もの写真を撮って人形を動かしていくので、かなり地道な作業で心が無になることが多いです。しかも手がぶつかって人形やカメラをずらしてしまったり、人形の骨である針金が撮影中に折れてしまうことも頻繁にあり、スムーズに撮影が進まないことも多いです。 それでもキャラクターに命が吹き込まれて動いている様子を見ると愛着が湧きますし、地道な努力がしっかりと映像に反映されるので達成感があります。
《『PUI PUI モルカー』について》
『PUI PUI モルカー』を見里監督が一言で表現するなら「どのような作品」と表現されますか?
モルモットが車になって大活躍する作品
モルモット×車 のアイデアのきっかけがあれば教えてください。
渋滞や割り込み、煽り運転など、イライラする車の出来事が数多く存在する世の中。
「もしも車がモルモットだったら…」
癒し系の車「モルカー」ならそんなストレス社会を打破することができるのではないかと思いました。モルモットはくりっくりな目と大きな丸いお尻、トコトコ走る短い手足、常にとぼけた顔。
渋滞しても、前のモルモットのお尻を眺めているだけで癒されますし、ちょっとしたトラブルがあってもモフモフして可愛いから許せてしまう?!野菜がエネルギー源なので、エコにもなります!
モルカーで癒しを与える作品にしつつ、モルモットあるあるを様々な車におけるシチュエーションで表現してみたいと思うようになりました。
キャラクターはどういう視点で創作しているのでしょうか。
モルカーはモルモットらしさを第一に考えて作りました。記号的かつ明確な顔の表情は殆ど入れていません。声も本物のモルモットの声を収録しました。
モルカーは言葉を話さず、常にキョトン顔をしています。しかし鳴き声やモフモフした体の動きから感情を読み取れるのではないかと思っています。 人間や他のキャラクターとのやり取りを通じてモルカーは何を感じるのか。感情を想像できる余地を与えることで子どもの想像力を膨らませることも一つの狙いです。
例え車がモルモットになっても、人間に使われる存在であることに変わりはありませんが、モルカーには感情があり、意思を持って行動を起こすことができます。そしてそれが思いがけない展開に繋がることもあります。人に流されやすい社会に対して、自分の意思で行動することの楽しさや大切さも伝えたいです。
作中の人間キャラクターを、なぜ実写で登場させたのでしょうか
もし現実世界にモルカーがいたら…と想像したことがそもそものきっかけでしたので、本物の人間を登場させることで、モルカーの世界に更に現実味を出せるのではないかと思いました。
又、「PUI PUI モルカー」というコンテンツの今後の可能性を広げる為、一つに捉われない表現をすべきだと考え、今回ピクシレーションという手法にも挑戦しました。
この作品を見てくださった方が町中の自動車を見かけた時、この車がモルカーだったら… と想像してくださったら大変喜ばしいです。
シリーズの中には名作映画をオマージュした話もありますが、監督に影響を与えた映画はなんでしょうか。
また、他にも「モルカー」世界で表現してみたい作品のジャンルなどございますでしょうか。
『コララインとボタンの魔女』『ワイルドスピード』などなど。
TVアニメは『おくびょうなカーレッジ君』『星のカービィ』『パワーパフガールズ』
今後あるとしたら、SFやより社会派なお話も作ってみたいです。
制作にはどれくらいの期間がかかったのでしょうか。
1年半ほどです。
ここに注目してほしいというポイントがありましたら教えてください。
やはりモルカーの動きですかね…。周りのモブキャラも可愛いらしく動かしました。
短い尺の中に色んな要素を詰め込んでいます。しかし、物語を追うだけでは見逃してしまいがちなので、何度も見返して頂けると光栄です。